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JOURNAL / JAPAN

日本 [熊本]

日本人の味覚に寄り添う

在来種を守ることと新品種への挑戦が未来をつくる

Jun 25, 2016

青いのに甘い。見た目ゴツゴツ、味は上品
「スイートスプリング」(柑橘)

「スイートスプリング」――初めて名前を聞く人が多いと思いますが、こちら、新品種ではありません。復活品種です。

温州ミカンにハッサクを交配して選抜育成された柑橘で、熊本県津奈木町では40年ほど前から栽培されていました。しかし、なにせ日本は柑橘王国。あまたある他品種に押されて、いつしか姿を消しかけていたのです。

それを「もったいない」と嘆いたのが柑橘農家の門崎敬一さん。というのも、「スイートスプリング」は病虫害に強く、手もかからない健康優良児。その良さをもっと活かそうと、仲間に声をかけて、津奈木スイートスプリング部会を設立し、津奈木の特産品化を推し進めたのでした。今では、北海道にまでファンがいる人気者に。

特徴は「青いのに甘い」こと。皮が青々、ゴツゴツで未熟に見えながら、糖度が高くて酸味が少ない。爽やかな甘味が上品です。


身肉質は緻密で柔らか、濃厚な甘さ際立つ
「秋麗」(日本ナシ)

ラ・フランスなどの洋ナシがポピュラーになるにつれ、日本ナシを見直す気運もあります。ほとばしる果汁の爽快感、シャキシャキッと心地良い歯触りなど、日本の気候風土や日本人の食志向には寄り添うのはやっぱり日本のナシ。

そんな日本ナシの新品種の注目株が「秋麗」です。「幸水」と「筑水」の交配から生まれました(平成14年品種登録)。身肉質は緻密で柔らか、果汁が多く、独特のシャリ感があります。酸味が少なく、糖度が高いため、甘味が際立つのが特徴です。

熊本県は、「秋麗」の栽培面積日本一(平成25年度)。県をあげてブランド化を推し進めています。「冷やしすぎると甘味を感じにくくなるため、食べる1時間ほど前に冷蔵庫に入れて、ほどよく冷やしてお召し上がりください」とは、地元からのアドバイスです。

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