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JOURNAL / WORLD

France [Paris]

アラン・デュカスによる、現代人のニーズに応えた食堂がオープン

Nov 08, 2021

text by Yukino Kano / photograph by Atelier Mai98

アラン・デュカスが2021年9月、野菜をテーマにした食堂風レストラン「サピド(Sapid)」をオープンした。現代社会の人々はレストランに対して、おいしさ、手頃感、地球環境への配慮と責任、提供の速さを求めている、と考察した巨匠料理人。以前から肉をメニューから外し、持続可能な魚・シリアル・野菜をコンセプトにしたミシュラン三ツ星レストランを手がけていたが、「サピド」はそれをさらに進化させたイメージだ。

懇意の生産者がパリ近郊で作る野菜を主軸に豆や穀物を組み合わせ、スパイスやハーブなどを多用して、これまでのフランス料理とは一線を画した驚きある風味を実現する。ナスのローストとピュレに、植物性ミルク、バジル、クルミを合わせたり、ニンジンのエチュヴェにハーブ、スパイス風味のレンズ豆を添えたものなど、3皿で約30ユーロという値段もパリではかなり良心的だ。

デジタル技術を利用し、タッチパネルでセルフオーダー。できた料理はカウンターまでゲストが自ら取りに行き、返却も行うシステムで人件費をカットする。生産者の魅力を訴求すべく食材の店頭販売も行う。時代のニーズに常に敏感なデュカスらしい、新スタイルのレストランだ。

(写真)「ひよこ豆のミジョテ」(12ユーロ)。スパイスを香らせて煮込んだひよこ豆に、ヨーグルトの香味料、半熟卵、ミントサラダ、オニオンチップスとピーナッツ。



◎Sapid
54 rue de Paradis 75010 Paris
☎+33.(0)6.31.90.87.73
11:30~14:30、19:00~21:30
土曜、日曜休
ウェブオーダーでデリバリー、持ち帰りも可能
https://sapid.fr

1ユーロ=132円(2021年10月時点)

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