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JOURNAL / WORLD

Norway [Oslo]

高校給食無償化の条件は“ミートフリー”

Nov 11, 2021

text & photograph by Asaki Abumi

オスロ市議会は2022年度の首都予算で、高校で無料の給食制度を開始すると発表した。公立の学校には一定の金額が支給され、配当分を「朝食」か「昼食」、それとも「両方」に使うのかは、保健局・教育局と連携して選ぶことができる。支給される条件は“ミートフリー”であることだ。

ノルウェーの生徒は「マートパッケ(Matpakke)」と呼ばれるシンプルな昼食(主にサンドイッチ)を持参するのが一般的。おかずはサラミやチーズなど加工食品が多いため、給食制度導入によって果物や野菜の摂取量が増える。また、食べる肉の量を少しでも減らせば、環境・気候変動対策にもつながる。

メニューは学校によって異なるので、マートパッケがなくなるとは限らない。しかし「ノルウェーに住む10人に1人の子どもが貧困」*と言われる中、市は空腹の子どもが減ることは社会格差対策になり、学業により集中し、将来的には雇用の増加につながるとしている。現在オスロの全中学校には、週3日限定で果物が無料配布されているが、2023年からは中学校も無料給食制度の対象となる。いずれはすべての小中高での導入が目標で、新鮮な野菜や果物で育つ子どもが増えそうだ。

*2019年、ノルウェー政府子ども・青年・家族局の発表より
https://www.bufdir.no/Familie/Fattigdom/

(写真)オスロ高校の生徒が持参しているマートパッケ。保護者ではなく自分で作ったと答えた人が多かった。北欧の中でもノルウェーのランチは簡素で、フィンランドやスウェーデンのほうが温かい給食が浸透している。学校給食を改善する必要性は、選挙の度に話題に挙がるほどだ。



◎Oslo commune
オスロ市公式HPより:学校と教育について
https://www.oslo.kommune.no/skole-og-utdanning/

◎Det norske Arbeiderparti
労働党の公式HPより:学校給食と学校フルーツについて
https://www.arbeiderpartiet.no/politikken/skolemat-og-skolefrukt/

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