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RECIPE

プラントベースの始め方01

ヴェネトのおばあちゃんの日常食 キャベツの茹でスープ

大阪 「オステリア ラ チチェルキア」

Nov 15, 2021

text by Kaori Funai / photographs by Jun Kozai

健康や環境への配慮から、植物性の食材を主体とする“プラントベース”な食事法が注目されています。肉や魚や乳製品に頼らずとも「おいしい」料理を作る知恵は、世界各地に存在します。身近なレシピからおいしくプラントベースを始めるヒントを紹介します。

教えてくれたシェフ
大阪 「オステリア ラ チチェルキア」連(むらじ)久美子シェフ

東京「ラ・ベットラ・ダ・オチアイ」を経て、イタリアスローフード協会の講習に参加。マルケの食文化に魅せられて現地のリストランテで修業。帰国後、2012年5月現店開店。「野菜本来の味を丁寧に引き出せたら、動物性に旨味を頼る必要はないです」


元々、毎日食べられていた料理だから、味に無理がない

マルケで修業をする前は、イタリア人=肉食というイメージでした。ビステッカを頬張っているような(笑)。でも、彼らと生活してみると、とにかく野菜を摂るなぁと驚きの毎日。その昔、家畜は売り物で、野菜や穀物が食事の中心だった名残もあるのでしょう。ある日の賄いは、ジャガイモとキャベツのスープと、パンだけということも。畑から採ってきたばかりのハーブや、近所の農家から届けられる野菜は、香りも味も相当強い。そこにイタリアらしい調理が加わると、肉や乳製品に頼らなくとも、深い味が生まれます。

塩だけでなく、オリーブ油も 野菜の味を引き出す鍵

乳製品も使わないヴィーガン料理で思い出すのが、修業先、「コークス・フォルナチス」のシェフ、マルコや実習で出向いたヴェネト州の宿のおばあちゃん、アントニエッタに教わった普段のご飯です。

マルコのパンツァネッラは独特でしたね。硬くなったパンを水ではなく酢水に浸けて優しく絞り、好みの野菜をのせて、塩とオリーブ油をかけて完成! わざわざドレッシングを作らなくてもいい。塩と酢をほどよく効かせただけなのに、日本人の舌にもしっくりくる味です。アントニエッタのキャベツのスープは、塩とオリーブ油のみ。味気なさを感じさせないコツは、上質なオリーブ油をたっぷり使うこと。オイルはどうしてもビビりがちになりますが、そこは思い切って! 塩と同じく、オリーブ油も野菜の味を引き出す、大切な要素です。


<植物性食材だけでおいしくなるコツ>


1 せん切りキャベツを、塩を加えた湯でコトコト煮込むだけ。
2 スープに滲み出たキャベツの旨味に、オリーブ油で芳しさと深みを与える。

[材 料 (4人分)]
ちりめんキャベツ(キャベツでも可)・・・2/3個
水・・・1.5L
塩(海塩)・・・10g
E.V.オリーブ油・・・適量

【材料選びのポイント】
シチリアの海塩で味を決め、「辛味と青い香りが野菜に合う」同地域のE.V.オリーブ油を使う。

[1]キャベツをせん切りに

キャベツをせん切りにする。

[2]塩茹でする

鍋に水を入れて沸かし、塩と1を加え、蓋をして弱火にかける。キャベツがくたくたになるまで30 ~ 45分加熱する。

[3]オリーブ油を回しかける

最後に塩で味を調え器に盛り、仕上げにオリーブ油をかける。



◎オステリア ラ チチェルキア
大阪府大阪市西区京町堀2-3-4
サンヤマトビル3F
☎06-6441-0731
18:00~24:00LO、日曜14:00~23:00LO
火曜休 

※新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため要請に合わせて営業時間が変わることがあります。

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